2007年12月アーカイブ

動物の便秘


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便秘は人間特有の症状だと思ったら大間違いです。確かに野生に暮らしている動物は毎日活発に動き回っているので便秘になるということはよほどの重病以外には無いかも知れません。ですがペットとして人間と一緒に生活している動物は、人間と同じような生活をしているだけあって、人間と同じように便秘にもなります。
ペットとして一般的な犬や猫で見ると、便秘になるのは圧倒的に猫のほうが多いそうです。やはり犬と違って散歩に出ることがありませんから、ややもすれば一日中寝そべっていることもあり、運動不足からくる便秘は確かに可能性がありそうです。余談ですが、猫の語源は「寝子」なので猫が一日中寝ているのは今の始まったことではないのですが。
運動不足による腸の機能低下や活動低下が原因となって便秘となるケースの他にも食事量の不足、水分の不足、食物繊維の不足...これって人間が便秘になる理由と全く変わりませんね。ということは、犬猫の便秘解消法も人間と同じで良いということなのでしょうか。
結論から言いますと、人間とだいたい同じです。水分が足りなければ水分を補給し、運動が足りなければ運動する。これでだいたいの便秘は解消出来ます。
ただ問題なのは、犬猫は人間の思惑通りに動いてくれないという点です。水分が足りないせいで便秘になったとして、それでは水をたくさん飲ませようと思っても犬猫は思ったように水を重点的に飲んではくれません。人間と違った難しさはそのあたりにあると思います。
また、犬猫の便秘に使える便秘薬というものもちゃんとあります。最近の犬猫は人間顔負けの生活をしていますが、まさか便秘薬まであったとは。犬猫用の便秘薬だからと言って人間用の便秘薬と成分はほとんど変わりません。用は量が多いか少ないか程度の違いです。
まずは硫酸マグネシウム、酸化マグネシウムを含有する便秘薬。これらの物質は体に吸収されないので、これが腸に入ることによって浸透圧で腸に水がたまりやすくなります。水がたまると便は柔らかくなり、また異物が腸に入っているので腸はそれらを排出しようとします。
次にカルメロースナトリウム。これは水を吸収すると膨張して大きくなる特性を持っています。大腸内でこれが膨張すると刺激されて便が押し出されます。人間でも宿便を出すために使用される薬剤です。
犬猫の世界でも人間と同じように、肥満が問題になっています。便秘の解消はダイエット効果があるので、便秘だけでなくダイエット効果を期待してこれらの薬を使用する飼い主さんも多いようです。

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