便秘解消法


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便秘の解消法は実にたくさんあります。

これは便秘を解消するための方法が次々と考案されているのではなく、便秘の種類が多いためにそれぞれの便秘に応じた解消法があるからです。
しかし、全体を通して便秘を解消する方向性というものがあるので、まずはそこからお話しましょう。

便秘を解消とは適度な頻度で「便を出す」、これが全てです。
そのためには食べたものが正しく便となって肛門から排出されるメカニズムを邪魔せず促進してあげることが解消法となります。
下剤を使ったりするのはあくまでも対症療法なので、根本的な解消法とは言えません。
ここではあくまでも人間が本来持っている便を排出する機能を正常に機能させることを解消法と呼びます。

別の項でお話しましたが、便秘になっている状態の便は水分が腸に吸収されてしまっており、硬くなってしまっています。
そのために動きづらくなっているので、まずはその便が再び動きやすくなるように水分を補給することが基本です。
便秘解消のために食物繊維を、という話をよく耳にします。
これも正解で、食物繊維を多く摂ると便が柔らかくなるので便秘解消に効果的です。

次に、腸の動きを活発にさせることも便秘解消には有効です。
腸の動きを活発にさせるには色々な方法がありますが、冷たい水や香辛料の入っている食べ物などを飲んだり食べたりすると、腸をはじめとする消化器系が刺激されて活発に動くようになります。
これもよく耳にするのですが、お酒が苦手でない人はビールが非常に良いとされています。
ビールの炭酸ガスが腸内で与える刺激がとてもよく効きます。

また、朝食を抜くのは便秘の原因になるともお話しました。
ということはその逆に朝食を食べると便秘解消になる...その通りです。
3度の食事を規則正しく食べることによって、腸は食べ物を消化する準備をしてくれますから消化が良くなり、便が流れやすくなります。

最後に精神面のお話です。
便意を我慢し続けた結果、便秘になってしまったというケースの場合は特にそうですが、便意を少しでも感じたらトイレに座ってみるということを習慣づけます。
これを毎朝繰り返していると便意を大脳に伝えるという働きが復活して、便秘の解消に役立ちます。
これらの考え方は便秘全てに共通する解消法です。それを実現するために、具体的にどうすれば良いのかはそれぞれの項で詳しくお話したいと思います。
これらは解消法としてご紹介していますが、もちろん予防にも役立つことは言うまでもありません。

便秘解消法として便秘に効くツボ


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人間の体には便秘解消に効果のあるツボがあります。

便秘解消に効くマッサージというものもあり、ここではツボやマッサージによって便秘を解消する方法について見てみましょう。

まずは最も簡単で効果のある方法から書いてみます。

人体の標本を見ると、便の排出に関係している大腸は胃や小腸の周りを大きく周回するようにして肛門につながっています。
そこで、その大腸にそって優しくマッサージしてあげるのです。へそを中心として、お腹の上にひらがなの「の」の字を大きく描くように時計回りでマッサージしてあげます。
なぜ時計回りなのかと言いますと、大腸の中を便が通って行く方向だからです。
つまり便の出発点からゴール地点までを進行方向に沿ってなぞっていくと「の」の字になるのです。これは便だけでなくガスがたまっている時にはさらに効果的です。

次に、東洋医学による便秘解消法として便秘に効くツボをご紹介します。
これらのツボを指で刺激すると便秘解消に効果があります。

「水道」...下腹部、おへその下指4本分の点から指3本分外側の場所にあります。
「大巨(だいこ)」...おへその両側指3本分外側から下に指3本分の場所にあります。
「大腸兪(だいちょうゆ)」...腰にあり、ベルトの高さで腰骨の両側指2本分外側にあります。
「支溝(しこう)」...ちょっと意外ですが、手にあります。手首の横じわから指4本分離れて、2本の筋のちょうど間にあります。親指で押した時に少し痛みがある場所です。

また、別の項で便秘には原因によって3つの種類があるとお話しました。ここからは先はそれぞれ種類別の便秘に特に効くツボです。

直腸性便秘に効くのは「合谷 (ごうこく)」。手の背面、親指と人差し指の間にあります。
この部分には大切なツボがたくさんあるので、便秘解消以外の効果も期待出来ます。
直腸性便秘は生活習慣によるところが大きいので、このツボ刺激を続けながら決められた時間に便を出すように習慣付けましょう。

痙攣性便秘には「内関(ないかん)」。手首の中央から手のひらに向かって指3本分のところ。
ストレス解消に効果があるので、ストレスが原因の痙攣性便秘の解消に役立ちます。

最後に弛緩性便秘には「足三里(あしさんり)」。
文字通り足にあります。膝の外側から下に指4本分下がり、向こう脛のすぐ外側です。

運動不足や筋力低下が原因となっている便秘なので、ツボ刺激とともに適度な運動を心がけるようにするとさらに効果的です。

便秘スパイラル


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便秘は女性特有の症状だと言われます。それは本当なのかと思って調べてみたところ、やはり圧倒的に女性に多い症状で、その傾向は特に日本人女性に多いということも分かりました。実に日本人女性の2人に1人は便秘に悩まされているという衝撃の統計もあり、便秘は国民病に近いものだという認識を得ました。
さて、それでは便秘はなぜ起きるのでしょうか。もちろん体質など、先天的な理由もあると思いますが、ほとんどの場合は生活習慣や食生活が大きく影響していると言われています。
便秘には「便秘スパイラル」とも言うべき状況があります。スパイラルとは悪循環のことですが、元々経済用語で有名になった「デフレスパイラル」がよく知られています。デフレとは経済活動が縮小していく中で物価が下がることを言います。物価が下がると商売をしているところは売り上げが落ちます。売り上げが落ちると収入も落ちるので、家計支出が減ります。そのため物価は更に下がる...これがデフレスパイラルです。つい最近までの日本経済はまさにこの状況でした。
便秘スパイラルとはこんな具合です。便秘の原因としてよく挙げられるのは「朝食を食べないこと」と「トイレを我慢すること」の2点です。朝食を食べることにより、体内の消化器官が目を覚まして食べ物を受け入れる準備をするのと同時に、体内にある便を外に出そうとする活動を始めるのですが、朝食を食べないとその活動を行わないために便はその場所に居座ります。さらに、便意をもよおしているのにメイクなど他の用事を優先してトイレを後回しにすることを日常的に行っていると、だんだん便意を便意と思わなくなります。その結果、便はやはりその場所に居座ります。
さて、腸の中にたまっていて外に出る準備をしていた便はその機会を失うと、腸が徐々に水分を吸収してしまいます。水分が吸収されると便は外に出るのはおろか動きづらくなります。動きづらくなってきた便は硬くなってしまい、その場所で栓となって今度は次の便が出ようとすることまで邪魔をしてしまいます。次の便が出ようとしても出れないと、そのうちに水分を吸収されて硬くなり、さらに強力な栓となり、次の便をせき止める...これが筆者の言う「便秘スパイラル」です。一度このスパイラルに突入してしまうと、何らかの処置をしないと抜け出すことが出来ません。
そうなる前に生活習慣や食生活が便秘になりやすいものでないかを充分検証してみる必要があります。